今回は私が普段α7Ⅲで使用している『マウントアダプター』という物を紹介します。
マウントアダプターとは
![](https://www.kitphotoclub.com/wp-content/uploads/2020/01/DSC07443.jpg)
マウントアダプターとは自分の使用しているカメラのメーカーとは違うメーカーのレンズを使用できるようになるものです。
アダプターを使用すればNikonのレンズをCanonのボディに付けるといったことが可能になります。
マウントアダプターは今各社が力を入れているミラーレス一眼で使用することをオススメします。ミラーレスはミラーボックスが無い分フランジバックが短いため、ほとんどのメーカーのレンズを使用できるようになります。
カメラによってはピントの合っている位置にファインダー内で色を付けて補助をしてくれる機能(ピーキング)があるのでMFのレンズと非常に相性が良いです。
もちろん一眼レフでも使用可能です。
マウントアダプターで何ができるのか
アダプターを使用することによって他社のレンズ・昔のレンズ(オールドレンズ)を使えるようになります。今までよりレンズの選択肢が増える、格安で買えるオールドレンズを使うなど様々なレンズを楽しむことができます。
マウントアダプターの原理
アダプターを使うために『フランジバック』と『イメージサークル』に触れておきましょう。
フランジバック
カメラボディのマウント面からセンサーまでの距離がフランジバックです。
カメラボディにあるこのマーク(Φ:撮像面マーク)の位置がセンサーの場所となります。
この距離が各メーカーごとに全く異なってきます。
メーカー : マウント : フランジバック
一眼レフ
Canon : EF : 44.00mm Nikon : F : 46.50mm
PENTAX : K : 45.5mm
ミラーレス一眼
Canon : RF : 20.00mm Nikon : Z : 16.00mm
SONY : E : 18.00mm FUJIFILM : X : 17.70mm
OLYMPUS・Panasonic(マイクロフォーサーズ) : 19.25mm
基本的にフランジバックの短いマウントのボディにフランジバック長いマウントのレンズを付けます。逆に長いボディに短いレンズを取り付けるときは補正レンズというものを内蔵したアダプターにしなければいけません。
この距離からズレると撮影時にピントの合う距離が狂います。
実際に取り付けられるパターンとしては、Nikon ZマウントとSONY Eマウントの差がE=Z+2mmです。そのため、2mmの厚さのものを挟めば適正距離になります。その2mmを埋めるのがアダプターです。
イメージサークル
レンズを通った光がセンサーにどのように当たるかという図になります。
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![](https://www.kitphotoclub.com/wp-content/uploads/2020/01/5621deba8a18b839c7a4321764bb05e8.jpg)
撮影した写真は四角ですが、レンズは風景を丸でセンサーに映しています。
フルサイズ用のレンズをAPS-Cで使用したときの35mm換算はフルサイズのイメージサークルの真ん中を切り取っているということになります。
このレンズとセンサーの距離を変えることを活かしたアダプターもあります。
マウントアダプターの種類
マウントアダプターにも種類があります。
![](https://www.kitphotoclub.com/wp-content/uploads/2020/01/AD67FFA4-202C-4C08-B805-CE7F6F8195DC-1200x900.jpeg)
F→EFを使用
![](https://www.kitphotoclub.com/wp-content/uploads/2020/01/D8FE0E14-9540-4FBD-86B5-5FF257CE7CFC-1200x900.jpeg)
最初に一般的なただフランジバックを調整するだけのアダプターです。
構造が単純なためアダプターの中で一番数が多く、ほとんどのマウントを合わせることができます。ただの金属の筒なので2~3000円のものがほとんどです。
このマウントアダプターで使用できるのは絞り・ピントが完全にマニュアル操作のレンズに限定されます。
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SIGMAから出ているMC-11です。
Canon EFからSONY E に変換する超有能アダプター。
レンズとの相性と機能の制限はありますが、ほとんどのEFレンズをSONYで使用することができるようになります。
SIGMA製EFレンズであれば制限もなく隅までAFが合います。
このアダプターのおかげで私はEマウントのレンズを1本も所有していません。
かなり使用していますが、外装の塗装が剥げる程度で雨の中の使用でも不具合は出ていません。
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次はSHOTENのL.M→S.E MACRO Lです。
ライカMマウントからSONY Eマウントに変換するものとなります。
ほかにMからRF・Zに変換するアダプターも販売されています。
このアダプターの特徴は
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写真のように5mmマウント部分が伸びます。
マウントを伸ばして意図的にフランジバックを調節することによって最短撮影距離を半分以下にすることができるというアダプターです。
伸ばさなければ通常通りの撮影距離で撮影できるので非常に便利なものです。
![](https://www.kitphotoclub.com/wp-content/uploads/2020/01/565A93CF-A8D9-4455-969C-7B99894B7F29-1200x900.jpeg)
少し変わったものも紹介します。
取り付けているレンズはEL-NIKKOR 135mm f5.6。
本来はフィルムから印画紙に投影する引き伸ばし機で使用するレンズです。
フィルムの作業をされる方であれば引き伸ばし機の頭の部分をカメラに取り付けたというとわかりやすいかと思います。
引き伸ばしレンズにピントを合わせる機構がついていないため、間にある蛇腹の部分でピントを調節しています。重い。
撮影をしても写りに違和感はなく、普通に写ります。
部室に引き伸ばしレンズが転がっているような人にオススメです。
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![](https://www.kitphotoclub.com/wp-content/uploads/2020/01/07D5C8EA-1212-42C2-8342-85F0C6C37508-1200x802.jpeg)
最後に
マウントアダプターを使用することで自分の欲しい焦点距離のレンズを格安で増やすことができます。今ミラーレス一眼を使用している方は是非使ってみてください。