連載企画 – 写真と旅する、いしかわ
金沢工業大学写真部のWebサイト、はじめての連載企画として、「写真」と「旅」をテーマに、部員が撮影した写真とともに石川県内の観光情報をお届けします。
初回は「白山白峰」
初回は6月に部員みんなで訪れた「白山白峰」です。白峰地区は「白山」のふもとにある小さな村です。
白山は富士山・立山とともに日本三大名山のひとつで、白峰地区は白山への登山口としても有名です。また、白峰地区は白山国立公園、白山手取川ジオパークに含まれいます。
白峰へのアクセス
白峰までは、金沢駅・金沢市内からバスで行くこともできますが、本数が少ないですし、現地でも徒歩だけで回れる場所が限られるので、自家用車やレンタカーで行くのがオススメです。
金沢駅から車で行くとおおよそ1時間15分~1時間半ほどかかります。
白峰のガイド
今回、私たちは貸し切りバスで大学から、白峰へと向かいました。白峰に到着してからは、白山・白峰で登山ガイド・ツアーガイドをされている、「白山しらみね自然学校」の山口さんと合流して、案内していただきました。
白山しらみね自然学校さんは、白山・白峰地区のツアーガイドや白山の登山ガイドなどもされています。団体で白峰を訪れる際はぜひ利用してみてください。
白山高山植物園
この日は朝から曇っており、昼からは雨の予報だったため、まずは西山にある「白山高山植物園」へと向かいました。
高山植物園の入口、土曜日ということもあって、けっこう人がいました。ここから少し登っていきます。
こちらが高山植物園。植物園といっても屋根がある施設などがあるわけではなく、広い斜面に様々な植物が植えられており、より自然に近いかたちで高山植物を観ることができます。
もともとこの場所は木を伐採してハゲ山になっていたところで、そこに白山の高山植物が移植され活着し今の状態になっています。現在では7600㎡の山腹に約50種類10万株の白山の高山植物が育っているそうです。
植物園内は遊歩道が整備されていて、普通の靴でも安心してまわることができます。
ここで少し、植物園に生えている高山植物をみていきましょう。
恐らく高山植物園で一番多く咲いているのが、「ニッコウキスゲ」。こんなにたくさん咲いていますが、ニッコウキスゲは朝に開花し、夕方にはしぼんでしまう一日花なので、この日に咲いている花は夕方にはすべてしぼんでしまうんです。
ハクサンフウロ、漢字で書くと「白山 風露 」。白山に個体数が多いためこの名前になったんだとか。白山高山植物園は白山ではなく、西山という標高の低い山にありますが、白山の高山植物が移植されているため、ここでも白山に自生する高山植物をみることができます。
高山植物園の一番上まで登ると、植物園や周りの山を見渡すことができます。天気が良いと白山もきれいに見えるのですが、この日は見ることができませんでした。
植物園からバスに戻るころには、青空がみえてきました。この後、白峰に戻りました。
紹介した、白山高山植物園ですが、開園期間が1年に1カ月半ほどで、今年の開園期間はすでに終了してしまったので、次に高山植物園を訪れることができるのは来年になります。
開園情報は白山高山植物園のWebサイトでチェックできます http://hakusanmab.org/news.html
昔の街並みが残る白峰地区
白峰にもどって、「白山しらみね自然学校」さんの拠点の古民家「与平」で昼食を食べて、午後からは白峰地区を自由に散策しました。
白峰地区には古い建物が数多く残っており、昔ながらの街並みをみることができます。
白峰地区は、昔は蚕産が盛んで、蚕を飼育し繭を出荷していました。住宅の2階は蚕を飼育するため、保温性に優れた土壁で造られています。
土壁の内側はこんな感じになっています。
白峰地区のすぐそばには手取川が流れています。水害対策なのか、住宅は少し高い土地に造られています。
赤いレンガ造りの用水路は、昔は村に貴重な水を供給していました。現在は融雪水が流れる水路として利用されています。
白峰地区は「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されており、木造家屋がほとんであるため、いたるところに消火栓や消火器など防火設備が設置されています。
白峰地区の中心地には白峰温泉総湯があり、温泉に入ることもできます。泉質は「純重曹泉」で肌が絹のようにスベスベになるため「絹肌の湯」や「美肌の湯」などとも言われています。残念ながら、今回は温泉に入る時間はありませんでしたが、ひとりだけ写真を撮らずに温泉に入ってた部員がいました…笑
雪だるまカフェ
白峰地区には古民家を改装した「雪だるまカフェ」というカフェがあります。実はこのカフェは金沢工業大学の谷研究室が、地元住民と共同で、取り壊しの危機にあった古民家を改装して 2007年に オープンしたカフェなんです。
1階には蔀戸(しとみど)や室、囲炉裏、2・3階には冬季用玄関や養蚕作業場など、独特の建築様式がそのまま残されています。
撮影を終えた部員たちが集まってきました。
メニューは食事から甘いものまで、いろいろ揃っています。
1人前 500円のおろしうどん、1000円払うと食べ放題になるそう。
黄色いのが「大葉ジュース」、赤いのが「しそジュース」、それぞれ雪だるまのクッキーが付いてきます。
ねこの器に入っているのは、抹茶プリン。
カフェの前のスペースにはベンチがあります。
お土産・スイーツ、とち餅で人気のお店「志んさ本舗」
帰りのバスに乗る前に立ち寄ったのは、白峰温泉総湯のすぐ近くにある「志んさ本舗」。とち餅で人気のお店です。他にも栃の実やフルーツを使ったケーキ、お土産なども売っています。
この日は途中で雨も降り、天気が悪かったので、あまり色んなところには行けませんでしたが、白山白峰を楽しむことができました。
金沢からは少し遠いですが、行ってみる価値ありです。少し足を延ばして、みなさんも行ってみてください。